投稿日:2020年4月23日 | 最終更新日:2024年7月18日
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テントではなく車に宿泊する車中泊は、キャンプ初心者の間でも注目度の高いキャンプスタイルです。
ただし車中泊には、大半を屋外で過ごす一般的なアウトドアと違って特殊な注意点がたくさんあります。
今回は、車中泊に興味を持つキャンプ初心者の皆さんに、事前に知っておきたい基礎知識やおすすめグッズなどを詳しく紹介していきます。
キャンプ初心者でも車中泊は楽しめる?
車の中で調理や睡眠をとる車中泊は、屋外で使うテントやタープなどを買う必要がないといった意味でも、むしろ初心者におすすめのキャンプスタイルです。
多くの初心者が悪戦苦闘するテント設営や撤収がないことを考えると、できるだけ簡単にアウトドアの時間を楽しもうとする人に、車中泊は適しているかもしれません。
また、すでに車をお持ちの方であれば、普通のキャンプと比べて安い初期費用で宿泊できるのも車中泊の大きな魅力です。
キャンプ場を使う場合は、昼間は屋外で焚き火やバーベキューをして、夜だけ愛車の中で過ごすといった方法も可能となります。
そのため、本格的なテントやタープの購入前に「外で過ごす夜はどんなものだろう?」といった好奇心から車中泊を始めてみても良いでしょう
最低限知っておきたい車中泊の基礎知識と注意点
キャンプ初心者でも気軽に始めることができる車中泊ですが、始める前に知っておくべき知識やマナー、身を守るための予防策などのポイントはたくさんあります。
ここではまず、キャンプ初心者には意外に知られていない車中泊の注意点や、知識不足によって起こりやすい失敗例などを詳しく見ていきましょう。
エンジンをかけたままの就寝は危険
夏はエアコン、冬は暖房を使い適温を保てるのは車内で過ごす大きなメリットだと思います。
しかし車中泊をするときに、ひと晩中エンジンをかけたままにしていると就寝中に排気ガスが車内に入り込み、一酸化炭素中毒を起こしてしまう可能性もあるのです。
特に真冬は、積もった雪でマフラーが塞がれ、排気ガスが車内に逆流しやすくなります。
このようなことを防ぐためには、キャンプで使用する寝袋(シュラフ)や衣類をきちんと用意して、状況に応じてはあまりエンジンをかけない心掛けが必要です。
駐車時のアイドリングは条例違反になることもある
東京都や大阪府、埼玉県といった多くの自治体では、大気汚染や悪臭、騒音、地球温暖化につながるアイドリングを禁止する環境確保条例を制定しています。
アイドリング・ストップと呼ばれるこの条例義務違反には、基本的に大きな罰則はありません。
ただし自治体からの勧告や指導に従わない場合は、違反者の氏名が公表されることがあるため、注意が必要です。
脱水症状や熱中症、エコノミークラス症候群の対策はしっかりと行う
テントと違って熱がこもりやすく、狭い車内に泊まるときには、脱水症状や熱中症、エコノミークラス症候群などの対策も必要になります。
脱水症状や熱中症の予防には適度な換気と水分補給、冷却グッズなどを使って首元などを冷やし対策をとることが必要です。
一方エコノミークラス症候群は、窮屈な車内で長い時間同じ姿勢のままでいることで、血流悪化によって生じる症状です。
最悪の場合、血栓が肺の静脈などを詰まらせる場合もあります。
普通車と比べて室内空間が狭い軽自動車では、運転席での就寝によってエコノミークラス症候群が発症しやすい傾向にあります。
こうした予期せぬ症状を防ぐにはシートの背もたれを倒して、しっかり足を伸ばすして眠るように工夫しましょう。
盗難や暴行など犯罪被害には気を付ける
屋外で車中泊をするときには、盗難や暴行被害に遭わないようにすることも必要です。
例えば、トイレが目の前にあるからといって窓を開けたままで車両を離れると、少しの時間でも車上荒らしなどに狙われる可能性も出てきます。
また、周囲とのトラブルに繋がりやすい騒音や異臭を出さないなどの配慮も必要となるでしょう。
初めての車中泊は「車中泊スポット」で
初めて車に泊まる人におすすめなのは、車中泊スポットやRVパークと呼ばれる場所の利用です。
車中泊スポットとは、実際に宿泊した人たちや団体がブログなどで公開している、道の駅や無料駐車場、公園などの総称です。
こうしたところに泊まるメリットとしては、24時間使えるトイレなどの設備が整っていたり、自分以外にも車中泊の人がいる安心感が挙げられます。
一方、RVパークとは、日本RV協会が認定する快適かつ安心して車中泊ができる場所の総称です。
有料宿泊エリアの設けられたRVパークには、次のような認定基準があります。
・1週間ぐらい滞在できるゆったりとしたスペース
・24時間利用可能なトイレ
・100V電源が使える
・ごみ処理可能
・入浴施設が近くにある など
トイレや水道のある場所を事前に把握しておく
大きな駐車場などで車中泊をするときには、必ずどこにトイレや水道があるかを確認してください。
特に夜はあたりが暗いため、昼間のうちに車からどの方向に歩けばトイレにたどり着けるかをチェックしておくと良いでしょう。
初めての車中泊におすすめの車は?
初めての車中泊でレンタカーを借りるときには、エコノミークラス症候群の心配がなくゆったりと寝られる、以下のようなミニバンやワンボックスカーがおすすめです。
お手頃価格で借りられる最近の660ccクラスの軽自動車の中にも、シートをフルフラットにすることで車中泊に適した車種がたくさんあります。
トヨタ ハイエース
どちらかといえば商用車として扱われることの多いハイエースは、大きなボディでありながら比較的安く借りやすい車種です。
一般のミニバンと比べてシンプルな構造ですが、とにかく広い室内で初めての車中泊を楽しみたい人におすすめの車になります。
モデル:グランドキャビン、GL、DX など
乗員定員:5~10人(モデルによって異なる)
総排気量:1.998~2.754リットル
燃費:9.7~13km/l
トヨタ NOAH
ノアは若い世代からも人気の高いミニバンで2018年には、ミニバン販売台数No.1になっています。
低床で段差の少ないこの車種は、夜間の乗り降りや荷物の出し入れもしやすいという魅力があります。
座席をフルフラットにすることもできますので、その上にマットや寝袋を敷くことで、快適な車中泊も可能となるでしょう。
モデル:Si(3種類(ハイブリッド車とガソリン車))
乗車定員:7~8人(モデルによって異なる)
排気量:1.797~1.986リットル
燃費:16.0~23.8km/l
TOYOTA 公式HP:https://toyota.jp/
日産 セレナ
日産セレナは、ファミリー層に人気の高いお手頃ミニバンです。
全方位運転支援システムも搭載されているため、車中泊のときだけハンドルを握る人でも安心して運転できます。
ミニバンクラスNo.1の低燃費(2019年8月現在)となっていますので、遠出で車中泊をする場合の車種としておすすめ度の高い車といえるでしょう。
モデル:e-POWER X、e-POWER ハイウェイスター、e-POWER G、AYTECH SPORTS SPEC など
乗車定員:7人(e-POWER X)
総排気量:1.2リットル(e-POWER X)
燃費:19.04km/l
NISSAN 公式HP:http://www.nissan.co.jp/
ホンダ N BOX
ホンダのN BOXは、広々空間を実現した人気の軽自動車です。
スライドドア仕様なので、駐車場でドアを全開にしても隣の車に迷惑をかけることも少ないですね。
荷室にもたくさんの工夫が施されたN BOXなら、長期間の車中泊に使う荷物も十分に積み込めることでしょう。
モデル:N-BOX Honda SENSING、N-BOX Honda G SENSING(それぞれに多数のシリーズあり)
乗車定員:4人
排気量:658cc
燃費:25.6km/l(2WD車)
HONDA 公式HP:https://www.honda.co.jp/
キャンプ初心者におすすめ・必須な車中泊グッズ10選!
キャンプ初心者が快適な車中泊を楽しむためには、次のような必需品から買い揃えていくのがおすすめです。
水
ペットボトルの水は、水分補給や簡単な調理などで使います。
飲みやすさで考えると、ミネラル分の多い硬水よりも軟水がおすすめです。
また、冷えたペットボトルをクーラーボックスに入れると、保冷剤代わりにも使えます。
内容量:2L×9本
硬度:55~59mg/L(軟水)
寝袋(シュラフ)
開くと敷布団のように使うこともできる、キャンプ初心者向けの寝袋(シュラフ)です。
ファスナー部分を外すと、毛布のような使い方も可能となります。
寝袋には基本的に、快適使用温度と最低使用温度が表示されていますので、全シリーズの中から車中泊をする季節に合ったものを選んでみてください。
素材:表地:表地/ナイロン生地190Tタフタシェル、中綿/シルク様コットン、裏地/100%綿
使用時のサイズ:220×70cm
重さ:夏用:約1kg/1.4kg
快適使用温度:10度~(1kgタイプ)、5度(1.4kgタイプ)
最低使用温度:5度(1kgタイプ)、0度(1.4kgタイプ)
カトラリーセット
持ち手の部分が天然木でできている、ぬくもり感のあるカラトリーセットです。
非常に持ちやすく、自宅で食事をしているような気分を味わえる商品となっています。
通気性の良いメッシュ素材のケースも付いていますので、車中泊だけでなくツーリングキャンプなどでも使用可能です。
素材:カトラリー/ステンレス・天然木、ケース/ポリエステル
カトラリーのサイズ:約20cm
ケースのサイズ:235×90×70mm
総重量:約600g
プラスチックの食器
小さなロゴがデザインのアクセントになっているLOGOSの食器セットです。
総重量は1kgとなっており、荷物の軽量化にこだわる人にもおすすめです。
車中泊では食器洗いができない環境も多いため、こうした多めの食器セットを車に積んでおいても便利です。
総重量:1.0kg
ボウルの容量:400ml
コップの容量:270ml
プレートのサイズ:21.5×21.5×2cm
ボウルのサイズ:17×17×3.3cm
コップのサイズ:10×7.5×8cm
スプーン:16.2cm
フォーク:17.5cm
箸:20.8cm
収納時のサイズ:22×14×22cm
耐熱温度:
プレート、ボウル、コップ/90度
スプーン、フォーク/70度
箸/85度
セット内容:ボウル×4つ、プレート×4つ、コップ×4つ、スプーン×4本、フォーク×4本、箸×4本
ウェットティッシュ
日常生活と違って手などを洗いにくい車中泊では、除菌効果の高いアルコールの入ったウェットティッシュはマストアイテムです。
車内の汚れなどを拭き取ることを考えると、使いやすい厚手のものを買うのが理想です。
容器本体のウエストをシェイプさせることにより、持ちやすくなっています。
商品サイズ:108×108×171mm
原産国:日本
枚数:100枚
成分・原材料:水、エタノール、尿素、ヒアルロン酸、11種類の天然植物エキスなど
カーテン・サンシェード
周囲から車内を覗かれることを防ぐサンシェードやカーテンは、車中泊をするうえで必需品になります。
このアイテムがあれば覗き防止効果に加え、UVカットもできるので日光がまぶしい場合にも効果的です。
カーテンは着替えの目隠しにも使えますので、車内泊をするときには必ず購入してください。
製品サイズ:520×800×2mm
紫外線カット率:99.8%
常備薬・救急箱
予期せぬケガや、野外で虫に刺されることもあるので、簡単な手当のできる救急箱や、胃腸薬や風邪薬などの常備薬も必要です。
こちらのセットには、三角巾やキズテープといった治療に使うものの他に、綿棒や使い捨て手袋といった衛生用品も入っています。
専用ケースも非常にコンパクトで持ち運びしやすくなっています。
ケースのサイズ:13×20.5cm
セット内容:三角巾、包帯、キズテープ、カット綿、はさみ、ホイッスル、安全ピン、ピンセット、止血帯、多機能カード など124アイテム
ランタン
車中泊だけでなく、日常使いもできるキャンプ初心者向けのLEDランタンです。
5段階調光モードも付いているため、読書用や就寝前の灯りとしても十分に使えます。
2,800mAhのリチウムバッテリーを使えば、スマホなどの充電も可能です。
本体重量:198g
サイズ:径80×60mm
消費電力:4W
容量:2800mAh
入出力:DC 5V/2A(最大)
防水等級:IP65
調光モード:5段階
体温調整できるグッズ
乾電池やUSBカーチャージャー、アダプタからも供給できる、使い勝手の良いファン(扇風機)です。
卓上だけでなく、車内に吊るしても使えます。
扇風機の背面のスポンジに虫避け用の液体を入れば、虫除けとしても効果があるとのこと。
こうしたアイテムを上手に取り入れると、熱中症なども防ぎやすくなります。
本体の材質:ABSプラスチック
給電方法:18650リチウム電池給電/USB充電
消費電力:3.5W
出力電流:5V-1A
電池容量:2200mAh×2
入力定格:DC 5V/-1.5A
風量:強中弱の3段階
充電用バッテリー
キャンプ初心者でもポータブル電源のバッテリーを用意しておくのが理想となります。
こちらの商品を使えば、スマホなどのデジタル機器の充電だけでなく、小型冷蔵庫でビールを冷やしたりすることも可能です。
緊急時のSOS信号発信ができる機能も搭載されていますので、何かあったときにも安心です。
サイズ:224×100×100mm
バッテリータイプ:リチウムイオン電池
重さ:2,596g
使用環境温度:-0度~40度
入力:DC 12-24V
出力:DC 12V/5A×2・19V/4A
車中泊を楽しもう
テントやタープなどの購入・設置の必要がない車中泊は、アウドドアのノウハウがないキャンプ初心者でもチャレンジしやすいスタイルです。
初めて車中泊をするときには、アイドリングしたままの状態だと一酸化炭素中毒になるリスクや、エコノミークラス症候群になる危険性、注意点などを把握した上で準備を進める必要があります。
車中泊の初心者がレンタカーを借りるときには、トヨタ ハイエースや日産 セレナといったワンボックスカーやミニバンがおすすめです。
またフルフラットにもできる最近の軽自動車なら、おひとりさま車中泊でも十分快適に過ごせることでしょう。
アウトドアショップなどで何を購入したら良いのかわからないときには、当ページでご紹介した車中泊の必需品から買い揃えてみてください。