ナイフに黒錆加工をしよう!紅茶を使ってアウトドアナイフを守る魔法のような加工方法

1つは持っておきたいアウトドアナイフ。アウトドアでの焚き火や料理を手助けしてくれる何かと便利なギアです。

水分のあるものを切ったり、雨露で濡れてしまったりすることもあるかと思いますが、実はナイフの材質によっては、頑固な錆が発生してしまいます。できる限りきれいな状態で、錆びさせることなく長く使いたいと願う人も多いはずです。

今回は赤錆が発生しがちなブッシュクラフトナイフを、紅茶や酢など身の回りにあるものを使って、錆びさせないための黒錆加工をする裏技をご紹介します。ナイフを使用する前にぜひ行なっておきたい工程です。

「錆」(サビ)とは?

空気に触れている状態の金属が「水」と触れて、化学反応を起こして結びついた結果、「錆」が発生します。例えば、鉄の場合だと湿度が60%以上になると、鉄が水で覆われるため錆が発生します。特に、梅雨の時期や冬の間のアウトドアでは湿度が高くなるので、錆が発生しやすい状態の時期と言えます。

アウトドア道具の材質と錆の関係

様々な種類の金属がある中で、錆にくい金属は金や白金と言われていますが、金でできているギアを持っている方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。

アウトドア用品でよく用いられている金属は、アルミニウムや銅、鉄などですが、それらは実は錆やすい金属なのです。(ただし、クッカーやスキレットなどは、2つ以上の金属を合金することで腐食を防いだり、メッキを施したりして、錆が発生しづらいように作られていることもあります。)

そんな「錆」にもいくつか種類があり、ここでは4種類の錆(青錆、赤錆、黒錆、白錆)それぞれについて簡単にご紹介します。

青錆

銅や真鍮などと水分が結びつくことでできる錆で、一般的には「緑青(ろくしょう)」とも呼ばれ、錆の色は鮮やかな青に近い緑色をしています。大仏や銅像、五円玉硬貨に青みがかかった緑色をした錆を見ることができるのもこの錆です。青錆は、黒錆と同様に対象物を覆う膜となって保護する役割を持っています。

赤錆

鉄と水分が結びつくことで作られる錆となっていて、錆の色は赤茶色に変色します。様々なシーンで「錆」といえば連想されることが多いのもの赤錆かもしれません。例えば、自転車のチェーンやキャンプの鉄製ペグ、薪割り用のナタやナイフなどについていることの多いのが赤錆です。赤錆はとても脆い錆なので、腐食すると風雨などによって崩れてしまうこともあるため、注意が必要です。

自転車のチェーンについた赤錆

黒錆

赤錆と同様に、鉄と水分が結びつき酸化してできる錆ですが、赤錆と異なる点は、対象物との密着性に優れているため、保護膜としての機能を持っていることです。例えば、調理に使うスキレットなどを買った際、最初に行なう「シーズニング」は黒錆を付けるための作業です。錆の色も黒っぽいので、加工法によっては重みのある印象を与えます。熱した鉄と酸素の反応や、薬品による化学反応で黒錆は発生します。

白錆

アルミニウムや亜鉛等と水分の結びつきによって発生するのが白錆です。色は白っぽく、ブツブツと固形物が斑らに発生します。例えば、車や自転車のホイールやネジに付着していることが多いです。

アウトドアナイフ(ブッシュクラフトナイフ)の種類と材質

アウトドアナイフは、長持ちするよう大切に使用したいものです

アウトドアやキャンプで焚き火や料理をする人が必携したいのがアウトドアナイフです。自然でのあらゆる活動、例えば焚き火や料理、道具を作ったりするシーン(=ブッシュクラフト)において使うことを目的とされたものをブッシュクラフトナイフと言います。

ブッシュクラフトナイフには、刃の材質や長さ、折りたたみの可否などによって種類が分かれており、特に欧米のアウトドアメーカーを中心に商品が展開されています。とりわけ材質の面では主に2種類、つまりステンレス製とカーボンスチールと呼ばれる炭素鋼製に分けることができます。それぞれどのような特色を持っているのでしょうか。

ステンレス

ステンレスはそもそも、鉄にクロム、ニッケルなどを加えて製造される合金です。加える物質の割合によって細分化されるステンレス製ナイフではありますが、2つ以上の金属を混ぜることで腐食や熱に強い製品にして耐久性を上げている商品が多いです。一般的には、ステンレス製のナイフは錆びにくく、刃に適度な「しなり」があることでも人気を呼んでいます。

一般的な家庭用料理ナイフはステンレス製が多いですね

炭素鋼(カーボンスチール)

鉄と炭素で作られた合金で、炭素鋼・カーボンスチールと呼ばれます(通常、少量のけい素、マンガン、リン、硫黄などを含みます)。炭素の含有量が0.02%から約2%を含んだものを指します。炭素鋼のナイフの利点としては、ステンレス製のナイフと比べると素材そのものが硬いので切れ味が良いという点です。一方、マイナスなポイントは、ステンレス製に比べ炭素鋼のナイフは、錆びやすいということです。ただ、アウトドアシーンでは、ナイフに強度をかけて作業をすることもあるので、炭素鋼のナイフを選びたい人も多いはずです。

そこで、炭素鋼ナイフに発生しがちな赤錆を防止するため、保護膜を作って長く使うことのできるナイフに変える方法をご紹介します。

フィンランド製炭素鋼のKauhavan Puukko Paja

赤錆が発生しやすいアウトドアナイフを長持ちさせる方法

それでは、炭素鋼でできたアウトドアナイフに黒錆加工を施し、赤錆が発生してサビを除去するという面倒な作業を省く、コーティング方法を身の回りのものを使ってご紹介します。

これをすれば、ナイフの大敵である水に強く、使うたびに面倒な手入れが必要なくなりますよ!

準備するもの

〔今回使用したナイフ〕フィンランド製Kauhavan Puukko Paja(カウハバンプーッコパヤ)Visa 95 106ナチュラル
材質:ブレード材▶炭素鋼(炭素0.8%含有)、ハンドル▶カーリーバーチ(樺)
全長:22cm、刃幅2cm、刃厚3mm、刃渡り9.5cm
重さ:90g
付属品:専用ナイフケースつき

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・酢 50ml
・お湯 200ml
・紅茶2袋
・割り箸1膳(割らない状態で使用)
・アウトドアナイフの刃の長さよりも高さのある瓶1個
(今回は高さ10cm、直径4.5cmのジャム瓶を使用しました。)

※もし、ナイフの刃渡りが長く、大きな瓶や容器を使用する場合は、お酢:お湯=2:8の割合で作ります。

台所にあるもので準備完了!

黒錆加工の手順

※筆者は新品のアウトドアナイフを加工しましたが、すでに使用済みのナイフに黒錆加工をかける場合は、錆やナイフについている油分、ゴミなどをしっかりと落としてから以下の黒錆加工の手順に進みましょう。

手順1:お湯を沸かして、紅茶を作る。沸騰したお湯に、紅茶パック2袋を入れて濃くお茶のエキスが出るまで煮出す。

紅茶をしっかりと煮出すため、お湯は沸騰するまで沸かします

手順2:紅茶を注ぎ、分量のお酢を入れて軽く混ぜる。混ざったら瓶へ移す。

酢を入れる前に、茶葉は取り除きます

手順3:アウトドアナイフを手順2で作った紅茶・酢の液に入れる。その際、ハンドル部分が木などでできている場合、色が変色するため液に浸からないように割り箸でハンドルを挟み、液に入れるナイフ部分の長さを調整する。

液に入れるとすぐにプクプクと気泡が出てきます

手順4:2時間程度置いておけば完成。

刃が艶やかな黒色に変わりました

漬けている途中、プクプクと小さな気泡がナイフから発生し、上に上がってきて紅茶・酢の液はさらに濃さを増します。その分、ナイフも黒く艶やかな色に仕上がります。

定期的なお手入れワンポイントヒント

黒錆加工したナイフは、長年使用すると、切れ味が悪くなったりしますし、使用後雑に扱うといくら黒錆加工したからといって、錆がつかなくなるわけではないので、錆が発生してしまう可能性もあります。砥石で研いだりして手入れはしてください。無い方は100円均一でも包丁研ぎは売られていますので探してみてください。

100円均一で売っている包丁研ぎ

テントで使うペグ、アウトドアで使用するナイフ、金属が使われているギアを長持ちさせるためには、必ず使用後に土や汚れを拭き取りましょう。

ペグの場合は、土の中に含まれる水分が金属と結びつくと錆の原因となってしまいます。

まとめ

いかがでしたか?キャンプやアウトドアで活動する人は持っておきたいアウトドアナイフ。幅広い用途に使える必需品だからこそ、扱いやすくて丈夫で、長く使えることのできるものを用意したいものです。

新品の美しいナイフを黒く染めるなんて…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、今回ご紹介した黒錆加工法は、長く美しく使い続けたいからこそのテクニックです。ぜひ、ご自身にとって良いタイミングで加工してみてくださいね。

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この記事を書いた人 Aka-region

北欧フィンランド仕込みのアウトドア・ウーマン。My Passion= 湖畔/焚き火/料理/サウナ。島根出身、東京在住。

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