投稿日:2020年8月8日 | 最終更新日:2023年10月18日
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キャンプの醍醐味は野外料理! でも準備は大丈夫?
今人気のキャンプやアウトドアを皆で楽しみたいけど、「肝心の料理は何を作ればいいの?」「料理をするための調理器具は何から用意したらいいのか分からない」というお悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか?
今回はキャンプの醍醐味の一つと言える、そとごはん(野外料理)の不安を解消し、安心してキャンプに出かけられるよう先輩キャンパーに道具の使い方や選び方、知っておきたい注意点、あると便利なものなどを交えて教えていただきましたのでご紹介させていただきます。
まずはどんな火器&調理器具を揃えればいいのか、選び方の基本と失敗しないコツを先輩キャンパーにリサーチ。
教えてくれた先輩キャンパーは……
キャンプ民泊〈NONIWA〉主宰/青木達也さん、江梨子さん
“自然のなかで、遊ぶように暮らす”をモットーに、公私ともにキャンプにのめり込んでいる夫婦。2019年6月から『キャンプ民泊〈NONIWA〉』を埼玉県ときがわ町にてスタート。手ぶらでキャンプが体験できて、必要な知識や道具の使い方も学べるほか、隣接する自宅のお風呂やトイレを解放する“民泊”の要素も取り入れた初心者にやさしいキャンプ複合施設を運営中。愛称は〈野あそび夫婦〉。
まずは火器を選ぼう
料理のマストアイテムといえば、“火器”。キャンプではバーナーやストーブ、コンロなどとも言われます。ひとくちに火器といっても種類はたくさんあるので、「どれを選べばいいの?」と悩む人も多いでしょう。お湯を沸かすのか、焼き物をしたいのかによっても使い方が違います。まずはそれぞれの特性を知って、自分に合った火器選びからはじめましょう!
キャンプで使う火器には、こんな種類があります
キャンプで料理をする際は、おもに「ツーバーナー」、「シングルバーナー」、「焚き火台」などを使います。
「ツーバーナー」
「ツーバーナー」はファミリーやグループキャンプなど人数が多い時にあると便利な器具です。火口が2つあるので、煮たり焼いたりを同時進行できるので時短にもなります。風防が付いているので、風の影響を受けやすい野外でも安定した火力をキープ。大きな鍋を乗せても安定感があり、3~5人分の料理を一度に作りたいときなどに活躍します。デメリットは、多少の重さと、かさばる点。
「シングルバーナー」
手軽さを優先したいなら、「シングルバーナー」。火口はひとつですがツーバーナーと比べると大幅に軽量であり手のひらサイズに収まるものが多いので一つあるとキャンプでとても重宝します。バッグに入れてコンパクトに持ち運びできるので登山家やソロキャンパーにも人気です。お湯を沸かしたいときや、1品作りたいときにピッタリ。ゴトクが小さいため、小型の鍋を乗せるのに向いています。
「焚き火台」
焚き火は見ているだけでも癒やされますが、さらに調理を同時に楽しめるのが「焚き火台」のいいところ。火を囲んで調理するため、暖を取りながらみんなで雑談をしながらコミュニケーションも深めることができます。火おこしや火消しの作業も考えるとツーバーナーやシングルバーナーよりは手間がかかってしまいますが、火おこしや薪をくべる作業を楽しむのもキャンプの醍醐味ですね。調理器具としては玄人向け。
「カセットコンロ」を使う手も
『はじめからツーバーナーやシングルバーナーを用意出来ない場合でも、家庭用のカセットコンロで代用ができます。日頃から使い慣れている火器のほうが気持ち的にも安心して使えますよね。ただ先程ご紹介したアウトドア用バーナーと比べると、火力が劣るのと、風防などがないため風に弱いというデメリットはあります。キャンプなどでの使用に100点満点とは言えませんが、初めてのキャンプなどでは使い慣れているアイテムが一つでもあるだけで安心感があるので、選択肢の一つに入れておくといいですよ』
燃料もいろいろ
火器同様、燃料にもそれぞれのアイテムにあったタイプが存在しています。先程紹介したバーナーやッカセットコンロに使われるガスやホワイトガソリン、コンパクトな火器で使われやすい燃料のアルコール、固形燃料、そして焚き火台やBBQなど使う薪や炭などありますが、アウトドア初心者が扱いやすいのは、ずばり使い慣れている「ガス」!
ガスは着火がらくちん
ガスは炭や薪などと違い火おこしの手間がなく、着火がカンタン。先程のツーバーナーやシングルバーナーにセットしてつまみを回せば、あっという間に火がつきます。火力調整もとっても簡単で、炭などでは少し手間がかかる弱火調整なども楽々。コトコト煮込みたい料理などのときにもアシストしてくれます。
ガス缶には、「CB缶」と「OD缶」の2種類があります。CB缶は、「Cassettegas Bombe(カセットガスボンベ)」の略で、細長い筒状のガス缶のこと。コンビニなどでも置いているところが多く、比較的に手に入れやすいです。冬のお鍋などでカセットコンロを使う方も多いと思いますが、そのときに使うガス缶と同じ種類です。OD缶は、「Outdoor(アウトドア)」の略で、屋外使用で出力が安定しやすい特長があります。さらに登山など低い気温でも使用が出来る設計のOD缶もあります。OD缶はコンビニなどで販売しているところは少ないため、アウトドアショップやホームセンターなどのアウトドアエリアで購入します。
CB缶とOD缶、どちらを使用するかは、バーナーの種類によって異なります。
ビギナーに優しいCB缶のシングルバーナー
『せっかくならバーナーを使ってみたい!というキャンプ初心者さんは、まずは使い慣れているCB缶からデビューするのがいいと思います。大人数でない限り火器も、最初は火口がひとつあれば十分です。同時に複数の火器を使うとそれだけ危険が増えますし、まずは1品作るところからはじめましょう。一番はじめに買うバーナーはさまざまなメーカーから発売されている「燃料がCB缶タイプのシングルバーナー」が個人的におすすめ!』
【これだけは覚えておいて!】ガス製品を使う際に必ず確認しておくべき3つのポイント
キャンプ料理に欠かせない便利なガス火器も、使い方を一歩間違えると大事故につながる道具のひとつです。安心、安全に火器を扱うために、3つのポイントをしっかりとチェックしておきましょう。
CHECK1 そのバーナー、「PSLPGマーク」ついてる?
「PSLPGマーク」とは、国が定めた適合性検査に合格したガス器具にのみ表示することが出来るマークのことをいい、PSLPGマークがついている製品は「法律(液石法)で定められた検査に合格していますよ」という証です。また日本では、この「PSLPGマーク」がない製品を販売することはできません。
しかし、近年ではPSLPGマークを取得していない輸入品がインターネット上を中心に数多く出回っていますので使用前にしっかりと確認をしておきましょう。。
もちろん、PSLPGマークがついていても、正しい知識と正しくガス器具を使わなければ100%安全とはいえませんが、マークがついていない製品はそもそも法律で定められた検査に合格していない製品ですので、必ず「PSLPGマーク」があることを確認してから購入しましょう(マークがあるかどうか分からない場合はお店の人に聞いてみましょう)。
CHECK2 使用するときは、その都度「Oリング」の状態を確認しよう
「Oリング」とは、ガス器具とガスカートリッジを接続させる部分についているゴム製リングのことでです。大半のガス器具には上記の写真のようなゴム製リングがついており、ガス漏れを防ぐという大切な役割をしています。しかし、このOリングはゴムでできているため、使用状況によっての劣化の他に経年劣化(年に一度しか使用していないようなガス器具でも時間の経過で劣化)が起こってしまうものです。まず、Oリングは消耗品ということを覚えておきましょう!
そこで大切なのが、劣化具合のチェックです。ゴムの一部が切れていたり、ささくれていたり、ひび割れていたりしないかを使用前にチェックしておきましょう。 縮んだり、ゴムが硬くなっていたりしても、それは劣化の合図です。ガス漏れは大変危険です。火傷、火災、破裂などを防ぐため、火器を使用する前は必ず“目視”で、異常がないことを確認しましょう。少しでも異常を感じたときは、販売店やメーカーに相談を。
Oリングのメンテナンスをしっかりと行い、大切に使用していたとしても、すべての物には寿命があります。安全に使えるようにカセットガス式コンロは10年を目安に買い替えをおすすめします。
CHECK3 命を脅かす「一酸化炭素中毒」にご用心!
最後にもう一つ覚えておいて欲しい大切なことがあります。火器を使っては行けない場所です。それはテントの中。ガス機器などが正常な燃焼を行うためには十分な空気(酸素)が必要になります。換気の悪い室内で火器を使用すると、酸素が不足し一酸化炭素中毒の引き金となり、場合によっては死に至ることがあります。
さらに恐ろしいことに、一酸化炭素は無色・無臭ということ。空気と判別がつかず、毒性が強い気体のため気がつかないうちに吸い込んでしまうと、自覚症状がないままあっという間に体調が悪化してしまいます。もちろんこれはテント内に限ったことではなく、換気の悪い場所全てにおいて言えます。毎年のように日本中で一酸化炭素中毒の事故が起きてしまっているのも事実です。
楽しいキャンプが悲しい思い出にならないために、火器の使用は必ず屋外で。車内での使用も厳禁ですよ。
【動画】アウトドア用のガスコンロを安全に使うためにこれだけは覚えておきたい注意点
調理器具の準備しよう
火器を選んだら、次は“調理器具”の出番です。キャンプでどんな料理をどのくらい作りたいのかをイメージすると道具選びがスムーズにできると思いますよ。。
どんな料理を作るかによって変わる、調理器具たち
鍋、クッカー(コッヘル)、フライパン、鉄板、焼き網、ダッチオーブン。これらの調理器具は、それぞれ特性が違うので、料理によって使い分けることによってより美味しく仕上げることができます。でも、初めから全て揃えるのはなかなか大変だと思いますので、まずは煮る、焼く、沸かすの3パターンに対応できる「深めの鍋」があると便利です。あとは人数に見合ったサイズを選ぶだけでOK。
キャンプ料理に万能な「クッカー(コッヘル)」の存在
クッカー(コッヘル)とは、アウトドアで使用される小型の調理器具のことです。家庭用調理器具よりも断然軽く、フタがフライパンになったり、サイズ違いをスタッキング(重ねて収納)できる仕様になっていたりすることが多いので、なにかと荷物の多いキャンプでは重宝します。
意外と使える、家庭用の鍋「雪平鍋」
『先程紹介したアウトドア仕様のクッカーなどの調理器具は、軽さや強度、熱伝導に優れていたり、重ねてコンパクトに収納できたりとメリットがたくさんありますが、日頃から家で使い慣れている調理器具でも代用はできます。わが家では雪平鍋が大活躍。ある程度の深さがあるので、カレーやポトフなど煮込み料理もいけるし、お肉を焼くときにも使えます。ただ、アウトドアでは火が風にあおられて持ち手が焦げたり溶けたりしないように気を付けましょう』
調理器具の素材の種類について
クッカーにも、アルミやチタン、ステンレスといった材質があり、それぞれ一長一短があります。
アルミ
メリットは熱伝導率がよく、比較的軽いので扱いやすいので調理しやすいことです。ただ耐久性が低いので傷や変形には弱いところがデメリット。
ステンレス
メリットは傷つきにくく錆びにくいことです。アルミやチタンより安価に手に入るという面も良い点ですが、重く焦げやすいので料理で使うときは注意が必要です。
チタン
メリットは軽量で丈夫なことと、鉄やアルミよりは錆びにくいという点です。ただし、熱が伝わりにくいことや、火が当たるところだけに熱が集中してしまうので熱むらが生じ焦げやすいので、湯沸かしには便利ですが本格的な調理にはやや不向きです。
『最近のアルミ製品は耐久性や使いやすさが改良されてきているので、調理メインで楽しみたい場合はアルミ製のクッカーがおすすめです。コーヒーやカップラーメンの湯沸かし程度なら、チタンも◎』
調理小物&カトラリーはどうやって選ぶの?
無理をして初めから全ての小物を揃える必要はありません。特に、ナイフ(包丁)やまな板といった調理小物は、ふだん使っている家庭用のものがあると思いますので、使い慣れているものを持って行くほうが安心です。ただでさえ、キャンプ道具は、テントやランタン、寝袋、テーブルにチェアなど、イチから揃えようと思うと初期費用がかさみます。
アウトドア専用の調理小物は軽くて耐久性があり、使い勝手よく作られているので揃えてお来たいと思ってしまいますが、初めは家にあるものを活用していきましょう。
キャンプに慣れたら道具を少しずつ増やしていくのも楽しみのひとつです。
木製アイテムで料理のおいしさUP!
『アウトドアでは木製アイテムがあるだけで料理の見え方がグンと変わります。木製のまな板やお皿は、落としてもなかなか割れないですし、なにより卓上の雰囲気をアップしてくれます。紙製は安く手に入りますが、風にも飛ばされやすく、使用後はゴミになってしまいます。何度でも繰り返し使える木製アイテムはきっと役に立ちますよ』
子供も大人も楽しい! “マシュマロ焼きスティック”
『ガスバーナーや焚き火で楽しめるアイテムとして、わが家ではくるくる回しながらマシュマロやウインナーを焼くことができるスティックを愛用中。スティックがなくても困りませんが、こういった+αのアイテムがあるとより子供も大人も一層キャンプが楽しめます!』
あると助かる便利グッズ
キャンプなどのアウトドアで調理をする時にあると便利なグッズはタッパーと密閉袋です。一度に食べきれず翌日に持ち越す場合などは食材を密閉できず困りますよね。余った食材の保存などにタッパーや密閉袋がとても重宝します。またペーパー類などの水に濡らしたくないものを入れておくのにも◎です。
料理が苦手な人ほどやっておいたほうが良いことが、野菜のカットやお肉の下ごしらえなど、できるものは自宅で済ませてタッパーか密閉袋にいれておき現地での調理を短縮する方法です。ただし、野菜は切ると傷みが早くなるため、密閉容器で保冷して持ち運び、早めに消費することを忘れずに。
『アウトドアでは厚切りのステーキ肉などを焼きたいという方も多いと思います。ステーキなどの肉は5時間以上前に塩をふっておくと柔らかくなって、よりおいしく仕上がります。ラップで巻いてからタッパーに入れて持参するといいですよ』
おいしいごはんで、楽しいキャンプを!
自然を満喫しながら食べるごはんは、特別そのもの。どんなスタイルで、どんなごはんを作るかによって調理器具のチョイスが変わるため、料理レシピなどを事前に確認し目的を明確にしておくことがアイテム選びで失敗しないコツです。
初めから完璧を求めずに、みんなでアウトドアを楽しみながら、道具もレシピも少しずつ増やしていきましょう。Have a nice camp!
監修:一般社団法人 日本ガス石油機器工業会
キャンプ民泊〈NONIWA〉主宰/青木達也さん、江梨子さんの情報はこちらから
Website https://noasobifufu.com/
Instagram https://www.instagram.com/noasobi_fufu
TAKIBIで以前ご紹介したキャンプ民泊〈NONIWA〉の記事はこちら